08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「ちょっと! 軽々とそんなこと言われても困る! 眠れる龍とは言うけど、相手は三百年前にこの地を滅ぼしかけた火龍なんだぞ!? ちょっとやそっとの龍ならいざ知らず、三州に跨がるほど巨大な龍を、一体どうやって倒せるっていうんだ!?」 「誰も一人で倒せ、などとは言っていないだろう。睡龍(すいりゅう)に危機が訪れたときの防衛手段として五行盟(ごぎょうめい)が発足したのだから、このようなときこそ彼らの力を借りるのが筋というものだ」  確かに鸞快子(らんかいし)の言うことは正しい。  正しいのだが……、煬鳳(ヤンフォン)としては一抹の不安が拭えない。 「だって、五行盟(ごぎょうめい)は俺のことを良く思ってないんだぞ。力なんか貸してくれるのか?」  鸞快子(らんかいし)は笑う。 「別に彼らが君を助けるつもりなど無くても構わないことだろう? 睡龍(すいりゅう)の問題はこの大地全体の問題であるわけだし、放っておいたら困るのはこの地に住まう者全員だ。人々を守ることのできない五行盟(ごぎょうめい)に存在の価値などないし、事情を知れば彼らとて立ち上がらざるを得ないだろう」 「鸞快子(らんかいし)が言っているのは、つまり煬鳳(ヤンフォン)の問題に絡めるわけではなく『これまでの異常な現象は睡龍(すいりゅう)の仕業であり、まさにいま睡龍(すいりゅう)が目覚めようとしている』ことを押し出して五行盟(ごぎょうめい)の協力を取り付けるということです」
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