08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「せっかく霊力も自由に使えるようになったというのに。そのような顔をしていては凰黎(ホワンリィ)が悲しい顔をしてしまうぞ」 「うっ……嫌なこというなよ。分かってるって。……なあ。鸞快子(らんかいし)はどうして俺たちと一緒に五行盟(ごぎょうめい)に行ってくれるんだ? 睡龍(すいりゅう)のことは確かに大変な事態だけど、下手したら命に係わるかもしれないんだぞ? きっと、五行盟(ごぎょうめい)に助けを求めたって逃げ出す奴だっているだろ。あんたは五行盟(ごぎょうめい)の手伝いをしているから、もし一緒に行ったら逃げ出すこともできないんじゃないか?」  煬鳳(ヤンフォン)が心配そうに言うと、鸞快子(らんかいし)は口元をわずかに緩める。 「心配をしてくれているのか?」 「そりゃ心配だよ。鸞快子(らんかいし)は今までだって俺たちのことを沢山助けてくれたんだ。でも、命まで懸けることはないだろ?」  仮面で隠れた鸞快子(らんかいし)の瞳がふと緩んだのを煬鳳(ヤンフォン)は見た。彼の素顔を見ることはできないが、優しい慈愛に満ちた瞳だ。 「心配は有り難いが、それは難しい相談だ。私は既に睡龍(すいりゅう)の外にいる国師(こくし)と話をした身であり、国師(こくし)が来たら彼に説明をする義務がある」 「責任感が強いんだな」 「睡龍(すいりゅう)は国ではないが、危機的な状況の今こそ一丸とならなければこの地を守ることはできない。そうしなければ、仮に睡龍(すいりゅう)の危機を逃れたあともこの地は外部からの侵略に怯えることになるだろう」
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