08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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 凰黎(ホワンリィ)の膝枕で昼寝をしながら、のんびりと過ごす。恒凰宮(こうおうきゅう)煬鳳(ヤンフォン)たちが普段過ごす小屋とは大きさも景色も異なっているが、穏やかな時間は間違いなく自分たちが望んでいるものだった。  本来ならばこの時期の星霓峰(せいげつほう)はまだ雪が残っているそうなのだが、あろうことか睡龍(すいりゅう)のお陰でこうしてすっかり春気分で寝転がっていられるというわけだ。  これまでの旅を振り返って思うのは――どんなにささやかな暮らしでも構わない、何の憂いもなく、二人でこうした毎日を過ごしていく。共に寝て共に起き、同じ時間を繰り返す。他愛のないことに思えても、意外にそれは大変なことなのだと思い知らされた。  そして、二人が望む未来を手に入れるためにはあと少し頑張らないといけないのだ。  睡龍(すいりゅう)の――そこまで考えて煬鳳(ヤンフォン)は頭を振って考えを打ち消す。  今そのようなことを考えるのはよそう。せっかくの穏やかな時間なのだから。
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