08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「なんですか? 煬鳳(ヤンフォン)」 「あのな、ここまで一緒に来てくれて有り難う」 「どうしたんですか、急に改まって」  だって、と煬鳳(ヤンフォン)は言う。 「あの日から、ずっと俺のために一緒に清林峰(せいりんほう)に行って、黒炎山(こくえんざん)に行って、魔界(まかい)にも行って、恒凰宮(こうおうきゅう)にも戻ってきた。ずっと一緒にいてくれて、俺のために沢山無理もしてくれたよな。ほんとに有り難う。……俺、これからはいっぱい凰黎(ホワンリィ)に今までのお礼をするからさ――」  言っている途中で恥ずかしくなってしまい、煬鳳(ヤンフォン)はごろりと寝返りをうつ。表情を見られないようにさりげなく手で顔を隠すと、凰黎(ホワンリィ)に仰向けの状態に戻されてしまった。 「……」  恥ずかしい。まじまじと見つめられて耳が熱くなるのを感じる。 (もしかして……また体温が!?)  焦って耳を触ったが、誤差程度の熱さだ。向かい合う凰黎(ホワンリィ)は少しだけ悪戯めいた笑みを浮かべている。それがまた美しくて煬鳳(ヤンフォン)の顔はさらに熱くなった。 「ふふ、慌ててどうしたんですか?」 「な、なんでもないよ」  指摘されてもなお、気恥ずかしさに歪む自分の表情が照れくさく、つい顔をそらす。しかし、すぐに凰黎(ホワンリィ)に背けた顔を両手で包まれたまま、抱きかかえられてしまった。 「お礼なら、煬鳳(ヤンフォン)がこれからもずっと一緒に居てくれたらそれが一番です」
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