08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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 心からの煬鳳(ヤンフォン)の感謝に、燐瑛珂(リンインクゥ)は無言で頭を下げると「冷めないうちにどうぞ」と皆に食事を勧めた。  煬鳳(ヤンフォン)が饅頭に被りつく様子を凰黎(ホワンリィ)はじっと見つめている。煬鳳(ヤンフォン)は頬張った饅頭を飲み込めむと凰黎(ホワンリィ)に向かってニッと笑った。 「美味しい!」 「良かった。あとで皆さんにもお礼を言ってきますね」  煬鳳(ヤンフォン)の言葉に凰黎(ホワンリィ)も綻ぶ。 「二公子も、それに鸞快子(らんかいし)殿と煬六郎(ヤンリウラン)様もお召し上がりください。……お三方とも(ヤン)殿と同じように朝餉を召し上がっておられないのですから」 「えっ!?」  三人が何も食べていないと聞いて煬鳳(ヤンフォン)は驚いた。 「俺には稀飯(きはん)を食べさせてくれたのに、三人とも何も食べてなかったのか!?」 「(ホワン)殿が小鳳(シャオフォン)が目覚めるまでは食べぬと申したのでな。もとより食事など頻繁に取ることは少ない、だから敢えて目の離せぬときに食べる必要はないと思ったのだ」  拝陸天(バイルーティエン)はどちらかというと凰黎(ホワンリィ)への対抗心から食べなかったようにも思えるが、根っこの部分はやはり煬鳳(ヤンフォン)の容態を気にしてのものだったようだ。 「煬鳳(ヤンフォン)が目覚める前に食事などできるはずもないでしょう? ようやく念願叶って、煬鳳(ヤンフォン)頸根(くびね)の治療をすることができたのですから」
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