08:五趣生死情侣们(恋人たち)

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「どんな夢か、聞いても良いか? その、少しは凰黎(ホワンリィ)の心が軽くなるかもしれないしさ」  おずおずと煬鳳(ヤンフォン)は申し出た。  凰黎(ホワンリィ)の性格だと、また煙に巻いてしまうだろうか。  できれば聞かせて欲しい、少しでも心の内を見せて欲しい。そんな気持ちを抱えながら煬鳳(ヤンフォン)凰黎(ホワンリィ)の言葉を待つ。 「……大切な人を喪う夢」  衝撃のあまり煬鳳(ヤンフォン)は息をのむ。  凰黎(ホワンリィ)が『大切な人』という人物は相当限られている。  もしも彼の言う大切な人が煬鳳(ヤンフォン)であるのならば――少し前に夢に見た、あの光景を思い出す。 (いや、でもあれは俺の夢だし……)  すぐに浮かんだ考えをいったん振り払う。 「…………以前から時折そういった夢を見ることはあったのです。ただ……ここに来て久方ぶりに見てしまったのです。それが以前よりもはっきりと見てしまったものですから、随分と煬鳳(ヤンフォン)に心配をかけてしまったようですね。すみません」 「謝ることなんかないさ。……あのさ、もしかして夢で失うのは、俺だったりするのか?」  凰黎(ホワンリィ)の瞳が一瞬収縮した。  つまり、図星ということだ。  普段はあまりそういった感情を悟らせない凰黎(ホワンリィ)が、ここまで明確に動揺するのは珍しい。 「……見抜かれたからには、正直に答えなければいけませんね。その通りです」  見抜かれなかったらしらばっくれるつもりだったのだろうか、と内心思う。
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