09:実事求是真凶手(真犯人)

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 凰黎(ホワンリィ)の言葉を合図に煬鳳(ヤンフォン)たちは再び出口へと向かう。時間を費やしたとしてもせいぜい数刻程度。朝になるのもまだ遠いから余裕はあるはずだ。 「瞋熱燿(チェンルーヤオ)、前を頼めるか? 俺は吾谷主(ウーこくしゅ)を支えるから」 「はっ、はい!」  いまの状態を理解はしているが、吾太雪(ウータイシュエ)の心情としては瞋熱燿(チェンルーヤオ)の肩を貸りるのは躊躇われるだろう。ならば瞋熱燿(チェンルーヤオ)には先を歩いて貰い、煬鳳(ヤンフォン)凰黎(ホワンリィ)吾太雪(ウータイシュエ)が歩く手助けをした方がいい。  酷い臭いには慣れないが、なんとか堪えて登ってきた階段を上る。相当衰弱していたにもかかわらず、吾太雪(ウータイシュエ)の歩みは危なっかしいながらもしっかりしていた。  倉庫の外に出ると、凰黎(ホワンリィ)が元の状態になるように鍵を閉める。外から見たら誰も侵入したとは思えない。 「さあ、急いで外に出ましょう!」  気づけば足取りが段々と速くなる。やってきたときと違って、いま煬鳳(ヤンフォン)たちの肩には吾太雪(ウータイシュエ)がいる。誰かに見つかれば面倒なことになってしまう。  だからこそ、みな焦っているのだ。 「裏門を開けたらすぐに気づかれるはずです。僕がうまく誤魔化しますから、皆さんはここを出たらすぐに隠れて下さい」  裏門の前で瞋熱燿(チェンルーヤオ)はそう言った。 「大丈夫なのか? 瞋熱燿(チェンルーヤオ)
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