09:実事求是真凶手(真犯人)

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 清粛(チンスウ)の父、清大秧(チンダーヤン)は数少ない門弟を連れて蓬静嶺(ほうせいりょう)にやってきたそうだ。峰主(ほうしゅ)清義晗(チンイーハン)は前峰主(ほうしゅ)清樹(チンシュウ)と共に清林峰(せいりんほう)を守っている。 『睡龍(すいりゅう)のことも一大事であり決して他人事ではないが、ここには薬草や薬が沢山ある。清林峰(せいりんほう)をもぬけの殻にして、いざというときに何かあっては対処することもできない。我々はここに残って薬を作り続けよう、どんな怪我人がきても、不測の事態にも対処してみせる』  清峰主(チンほうしゅ)は万が一のことを考えて清林峰(せいりんほう)に残ることにしたそうだ。代わりに息子の清大秧(チンダーヤン)と門弟数名を孫である清粛(チンスウ)の元に送った。  数名というのは少なく思えるが、清林峰(せいりんほう)の神医であった榠聡檸(ミンツォンニン)は既に拘束されており、息子の榠曹(ミンツァオ)も同様だ。元々門弟の少なかった清林峰(せいりんほう)からすれば数名でもかなりの人員を割いたといえよう。 「清林峰(せいりんほう)の門弟は少ないですが、全力で皆様の援護をさせて頂きます。吾谷主(ウーこくしゅ)のこともお任せ下さい」  清粛(チンスウ)は決意を込めた表情で語り、吾太雪(ウータイシュエ)の治療を引き受けた。幸い彼の精神力は強靭で、すぐに元通りとはいかないまでも会話ができる程度には持ち直したそうだ。
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