10:無常因果的終結(終末)

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 はじめ煬鳳(ヤンフォン)たちは吾太雪(ウータイシュエ)蓬静嶺(ほうせいりょう)で休ませておくつもりだった。しかし黒炎山(こくえんざん)に向かった瞋九龍(チェンジューロン)雪岑谷(せきしんこく)霆雷門(ていらいもん)、それに瞋砂門(しんしゃもん)の門弟たちを連れて行ったことが偵察部隊より知らされて、休んでいるわけにはいかなくなったのだ。  瞋九龍(チェンジューロン)は間違いなく煬鳳(ヤンフォン)蓬静嶺(ほうせいりょう)清林峰(せいりんほう)、それに彩鉱門(さいこうもん)が追いかけてくることを見抜いている。  ――復活が近い瞋九龍(チェンジューロン)は、本性を現したのだ。  彼の考えはいま、手に取るようによく分かる。  雪岑谷(せきしんこく)瞋砂門(しんしゃもん)は言うまでもなく瞋九龍(チェンジューロン)に従わざるを得ない。そして霆雷門(ていらいもん)もうまく乗せてやれば意気揚々と戦いに加わることだろう。五行盟(ごぎょうめい)の門派同士が争えば、誰かが呼びかけたとて聞く耳など持ちはしない。その隙をついて全ての門派を火龍の養分にする気なのだ。 『門弟たちを止められるのは儂しかおらぬ。どうか儂を瞋九龍(チェンジューロン)の元に連れて行って欲しい。必ず門弟たちを説得し、奴から引き剥がしてみせる』
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