07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 閑白(シャンバイ)の真意が測れぬ翳黒明(イーヘイミン)は呆然とする。煬鳳(ヤンフォン)翳黒明(イーヘイミン)に贈り物のことを伝えようと口を開きかけたのだが、凰黎(ホワンリィ)が静かにそれを止めた。 「凰黎(ホワンリィ)……」  縋るような気持ちで煬鳳(ヤンフォン)凰黎(ホワンリィ)を見たが、凰黎(ホワンリィ)は静かに首を振るだけ。いまは言わない方が良い、そういうことだったのだろう。  煬鳳(ヤンフォン)は唇を噛み、翳黒明(イーヘイミン)閑白(シャンバイ)のやり取りを見守った。 「だがそんなことはどうでもいい。とにかくだ。お前は終始一貫して私の計画をぶち壊しにしてくれた。かつて怒りに任せて一人で暴れ、せっかくうまいこと担ぎ上げようとしたヤツまで殺しやがった! どこかに消えていったかと思えば、突然正気に戻って……着々と翳冥宮(えいめいきゅう)の人間たちに成り代わっていた魔界(まかい)の奴らを全て消してしまったんだ! せっかく! 私が! お前らがガキの頃からずっと仕込みを続けていたというのに、ぶち壊しだ! なんてことをしてくれたんだ!」 「……言いたいことはそれだけか」  怒りで怒鳴り散らす閑白(シャンバイ)翳黒明(イーヘイミン)が冷たく言い放つ。落ち着いた声音ではあったが、剣を持つ手はやはり小刻みに震えている。――あれではまともに剣に力を込めることなどできないのではないか、煬鳳(ヤンフォン)はそんな翳黒明(イーヘイミン)が心配で仕方ない。
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