07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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「見間違うな!」  毅然と煬鳳(ヤンフォン)たちに叫ぶ声。  それは凰神偉(ホワンシェンウェイ)だ。 「閑白(シャンバイ)の使う術は、確かに良くできてはいるが、単に姿形を写し取り、仮初めの肉体を与えているに過ぎない。いわば見た目だけそっくりの紙傀儡(かみくぐつ)だ!」 「紙傀儡(かみくぐつ)だって!?」  煬鳳(ヤンフォン)は驚いて声をあげ、そして翳冥宮(えいめいきゅう)の人々――の偽物を見る。  初めは確かに閑白(シャンバイ)の羽が紙片へと変わり、そして人の姿に変わったはずだが、こうして見ても彼らは紙傀儡(かみくぐつ)であるなんて、とても思うことはできない。 「そういえば……。以前、閑白(シャンバイ)魔界(まかい)で自分の分身を作り出した術も、魔界の皇帝すら見破ることができないほど、精巧な紙傀儡(かみくぐつ)でしたね」  しかし凰黎(ホワンリィ)の言葉で、そんなこともあったと思い出す。  閑白(シャンバイ)が作り出した紙でできた己の分身は、魔界(まかい)の皇帝すら騙すことができたのだ。それほどの効力であるならば、目の前の彼らが紙であってもなんらおかしいことはない。 「で、でも、この人たちが紙傀儡(かみくぐつ)としても、魂魄は本物なんじゃないか?」  躊躇いがちに凰神偉(ホワンシェンウェイ)に言った煬鳳(ヤンフォン)だったが、凰神偉(ホワンシェンウェイ)は動じる様子もなく煬鳳(ヤンフォン)を一瞥する。なぜか煬鳳(ヤンフォン)は余計なことを言ったように感じ、気まずさを感じてしまう。
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