07: 海誓山盟明和暗(不変の誓い)

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 煬鳳(ヤンフォン)には凰黎(ホワンリィ)の気持ちが痛いほど分かったが、それでも凰黎(ホワンリィ)の手を引いて、 「駄目だ、いまは兄貴の言葉に従おう」  と、訴えた。  凰神偉(ホワンシェンウェイ)は次なる攻撃をはじき返すと閑白(シャンバイ)に向かって言い放つ。 「答えろ。なぜ翳冥宮(えいめいきゅう)を乗っ取ろうとした? 恒凰宮(こうおうきゅう)ではなく、なぜ翳冥宮(えいめいきゅう)だった?」  辛うじて持ちこたえてはいるが、それでも凰神偉(ホワンシェンウェイ)閑白(シャンバイ)の攻撃を防ぐのでやっとの様子。やはり仙界の者である閑白(シャンバイ)と一対一でやりあうことは、宮主(ぐうしゅ)である彼ですら困難を極めるのだろう。 「決まってる、翳冥宮(えいめいきゅう)のほうが簡単だったからだ! 恒凰宮(こうおうきゅう)の内側に入り込むのは難しいが翳冥宮(えいめいきゅう)恒凰宮(こうおうきゅう)よりは容易い。双宮どちらかが無くなれば原始の谷を開くことは永遠にできなくなる、そうだろう?」 「お前は、それだけのために!?」 「それだけじゃないさ!」  閑白(シャンバイ)が叫ぶ。 「ついでに魔界(まかい)に恩を売ってやりゃ、魔界(まかい)も私たちを無碍にはできなくなるだろう?」 「随分とまあ……俗世に染まった考えだな。呆れたものだ!」 「地べたを這いつくばってる奴に言われる筋合いはない!」
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