魔法のアイスクリーム

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小学二年生の夏頃だったと思う。何の病気かは忘れてしまったけど、私は熱を出して学校を休んでいた。母は付きっきりで看病をしてくれた。 氷嚢を用意してくれて、汗をかいたらタオルで拭いてくれた。食事も自分のご飯は後回しで、私の食べるお粥やうどんなどを作って先に食べさせてくれた。 「香織(かおり)、お薬飲もっか」 母が病院から処方された薬を取り出す。処方されたのは粉薬。水を入れて溶かして飲む薬だ。味はとても苦い。 「嫌!!」 熱でボウッとしていたはずの私は大声を上げ、部屋から逃げ出す。苦いこの薬を飲むのが私は大嫌いだった。まあ、子どもはみんなそうなんだろうけど。 「香織、薬飲まないと病気治らないよ?いつまで経っても学校行けないよ?」
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