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9「醒めた瞳!」
泰蔵の身体の上に踏みつけるように、のしかかって強制に接吻を強いてくる少年!
連続で光り落ちて来る雷の音を遠くに、暗い車内、唇をふさがれされるがままうめき声しか出せないでいたが、とうとう堪忍袋がきれ、こんの~!と泰蔵は力任せに少年をひっぱたいて、引き剥がそうと必死に抵抗した。
泰蔵「ハア・・てんめぇなんのつもりだ~、尻のあおいガキが、・・調子のってんじゃねえぞ!(# ゚Д゚)」
口が解放され、泰蔵もうっぷんをはらすように吐き捨てた!
だが、少年も、いっ・・つ!と一瞬、舌打ちして力がゆるんだど思いきや、するどい視線で泰蔵を負けずに威嚇しはじめ、すぐ目前の座席の隙間に、サイドブレーキ横に立ててあった、くちなしの花に視界がむくと、それをひとつグシャリとはなびらごとわしづかみ振り上げた!(はあ!?お・おい!お前・ちょ・・待て!Σ((;°Д°;)))泰蔵が動揺してる声を聞く隙もなく、勢いづけて泰蔵の眼球めがけて尖った先を突きおろしてきた!
(ぐぁあ!Σ((;°Д°;))
危機一髪、泰蔵も反射的によける事が出来て、少年の両手首をつかみ抵抗するが、さらに押し当てて来る、とがったくちなしの茎が眼鏡のレンズに何度も食い入るようにあたって少しも気が抜けない状態!もし、レンズがなかったらストレートに目に突き刺さっていたと思うとぞっとした!
(あ、あぶねえだろ・この野郎!・・)
さすがに動揺して、今のこの状況、泰蔵も口で文句を言う気力をうばわれ、かじかの馬鹿力のような勢いで力を容赦なく入れて来るので、体力には割と自信のあった泰蔵もなかなか力が抜けずにからだ中に汗が流れ、緊張状態が続いた!
するどい視線で見て迫って来る少年の手に強く握られたくちなしの花びらから甘臭いにおいが真近で、プンプン泰蔵の鼻をついてくる!
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