サプライズ

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 外に出て私と佐藤が空を見上げて驚くと、妻は大笑いした。  夜空に花火が立て続けに打ち上げられている。 「びっくりした?」 「ああ」 「毎日佐藤くんから報告を聞いてたんだけどね。そろそろかなって思ってたんだ。花火師の友達に頼んでお願いしたの。夢、叶ったね。おめでとう!」 「昔から、君には驚かされてばっかりだ。……ありがとう。でも、これいくらかかってんだ?」 「今まで散々私にばっかり働かせていたくせに、お金の心配? いいじゃない、タイムマシンを完成できたんだから。いくらでも取り返せるでしょ。もし駄目でも、まあ何とかなるって」 「お、おう......」 「そうだ! さっそく明日、いろいろな時代へ行こうよ! 佐藤くんも連れてさ。私、休みだし。一人だけ仲間はずれにしないでよね」 「俺もいいんすか? やったー!」  佐藤が跳び跳ねてはしゃぐ。 「じゃあ、明日はまず、十五年前に行こう。君と出会った年だ」  私がそう言うと妻は恥ずかしそうに笑って、頷いた。  (了)        
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