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eyes:2 朝比奈 瑠美の問いかけ
「ねぇ、何を捨てれないの?」
「えっ?!」
後ろから不意に問いかけられた翔はドキッとして、その声の方にクルッと顔を振り向けた。
するとその瞬間、翔の瞳に飛び込んできた。
きょとんとした表情で自分の事を見つめている、メチャメチャ可愛い女子高生の姿が。
そよ風に揺れるサラサラのセミロングの髪に、クリッとしたネコ目。
そして、可愛く着こなしたブレザー。
売れない作家である翔は、読者モデルや有名インフルエンサーなんて会った事は無い。
けど、もし実際会ったらこんな感じかもしれないと、ふと思わせるレベルだ。
───なっ、何だこの激カワな子は?!
翔はどぎまぎしながらも、サッと姿勢を正して片手でクシャクシャッと頭を掻いた。
こんな可愛い子に自分の心の叫びを聞かれたかと思うと、翔は本当にメチャメチャ恥ずかしかったのだ。
───や、やっちまったか?
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