eyes:2 朝比奈 瑠美の問いかけ

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くたっと肩を落として、やれやれのポーズを取った翔。 まあそんな事をしなくても、翔からは充分にくたびれているオーラが溢れているのだが。 そんな翔の目の前で、彼女は人差し指を自分の下唇に当て、斜め上に視線を向けながら軽く唸る。 「うーんとね……」 ───ったく。可愛い子は、悩んでいても可愛いな。よれたジャケットを着て思い悩んでる俺の姿とは、大違いだわ。同じ人類とは思えない……宇宙人さん、人類の代表はこっちの子です。間違えないで下さいませ。 翔がそんな下らない事を考えていると、彼女は翔に向かってパッと明るい笑顔を向けた。 「そう!なんかね、戦ってボロボロなのに……今から、また戦おうとしてる感じがしたから♪」 「えっ?」 翔はハッとして、思わず大きく目を見開いた。 その言葉は、翔が心の中でいつも思っていた言葉の一つだったから。 日々、書けども書けども認められず、上手くいかない作家活動の中で、翔は常に戦っていた。 負けてたまるか。諦めてたまるかと。 それを、今出会ったばかりの彼女から言われ、翔はビックリしたけど嬉しかったのだ。
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