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けれど斗真は、掴みかかってきた翔にビビる事も悪びれる事も無かった。
むしろ、翔に襟首を掴まれたまま先程から微動だにせず、侮蔑に溢れた眼差しで翔を見下ろしている。
『まったく……何キレてるんですか。僕はキミの為を思って言ってあげてるのに』
『なんだとっ?!』
『こんな小説、キミも読む相手も時間と労力のムダなんです。マジで、エコ重視の時代に、ゴミを増やさないでくださーい♪環境破壊はんたーい♪』
『てっめーーーぇ!!』
あまりの罵詈雑言にブチ切れ、翔は斗真にそのまま殴りかかろうとした。
けれど、翔は周りの人達に後ろからガシッと掴まれ、斗真から強引に引き離された。
斗真は怒りに震える翔から解放されると、掴まれてシワになった襟を正し翔をジトッと見下ろす。
哀れなゴミを見るような目で。
『見苦しいなぁ、全く……あーもぅ、服がシワくちゃになっちゃったじゃん』
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