eyes:1 空見 翔の叫び

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斗真がウザったそうにボヤいていると、その出版社の編集長が血相を変えて飛んできた。 不摂生の身体にシワくちゃのシャツを身に纏った、いかにもという風貌の男だ。 彼は絵にかいたようなもみ手をしながら斗真にすり寄ると、斗真に真正面からバッと頭を下げた。 『日下部先生、申し訳ございません!』 『ハァッ……こんな人に持ち込みに来させるとか、ここも質が落ちたなー』 やれやれのポーズをしながら、斗真は話を続ける。 『なんかさ、急にこの人に襟首掴まれたんだけど……俺、何かしちゃいました?』 『いえいえ、私どもは何も存じませんでして……』 冷や汗をかきながら、しろもとどろの編集長。 斗真は彼に陰湿なニヤリとした笑みを向ける。 『だよねーーーでもさ……俺もう、ここで書く気が失せるかもしれないなーーー』 『そ、それだけは何卒ご勘弁を!』 『ど~しよっかなーー』
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