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私と幼馴染について
「初めは、あのまま村にいるよりも、もっと色々経験をしてほしいと思ったんだよ。お前は大人しく結婚して家庭に納まるような人間じゃないだろ」
「本当に、私の保証人としてだけのつもりだったんだね」
「当たり前だ、未成年にそんな気持ち持たねえよ。ただ……お前も、大人の女性になったんだと思った」
「でも、ライは婚約者を探してたんでしょう?」
「両親がな。兄貴がもう結婚してるから俺のことは別にいいんだが、どこかからそういう話が来る度に一応顔合わせはしてた」
ライは髪を梳きながら、私の唇にちゅっと口づけをした。
「そう思ったら……どうしてもお前を手に入れたくなった。だが二年だ。二年は好きにさせてやろうと思ったんだよ」
「その間自分は色んな女性とお付き合いするから?」
「違う! なんでそうなるんだよ!」
ライは盛大にため息をついて私の肩に顔を埋めた。
「きれいな女の人がいつもライのそばにいるって」
「知らねえよ。勝手に来るだけだし、お前が王都に来てから俺は娼館にだって行ってない」
「行ったことあるの?」
「……こっちに来た頃の話だ」
「そっかあ……私、娼館のお姉さんに誘われたことあるんだよね、働かないかって」
「は!?」
「もし働いてたら、そこでライと会ってたかもしれな……ひゃ!?」
がばっと体を起こしたライがぎろりと私を睨みつけた。ライに見下ろされ、またごくりと喉が鳴る。
「絶対に許さないからな」
「あ、当たり前でしょう! 断ったし、お姉さんもそれ以降何も言わないし!」
「ユイ」
影になった大きな体から、何か不穏な雰囲気を感じる。緑の瞳だけがギラギラと私を強く見つめ、その様子に息をのんだ。
みっつだけ留めたままだった隊服の釦をあっという間に外して、ライは上着を脱ぎ捨てた。下に着ていた白いシャツの胸元から分厚い胸筋が見え、シャツの上からでも浮き上がる腕の血管が、ライの興奮を伝えているみたい。
「ら、らい?」
ライはぺろりと唇を舐めると、ふっと口端を上げた。その顔、なんだかイヤな予感しかしない。
「筋肉、好きなんだろ? これからは好きなだけ見ればいい」
「わ、私が好きなのはイヴァンさまみたいなしなやかな筋肉であまりムキムキには興味ないって言うか……!?」
「ふうん?」
ライは片手でシャツを頭からすっぽりと脱ぐと、上半身裸になり頭をガシガシと掻いた。後ろに撫で付けていた髪が崩れ、ばさりと前髪が下りる。
「じゃあ触らないんだな」
「触りますうっ!」
手を伸ばしてライの胸に触れた。ドキドキとライの鼓動と熱が掌に伝わってくる。しっとりと汗ばんだ肌は、でも艶々して触ると弾力がある。
ふにっと胸筋を揉んでみると、硬くて、でも気持ちがいい。
そのまま掌を這わせて腹筋に触れてみる。指先ででこぼこした腹筋をなぞると、ピクリとライの身体が揺れた。白い肌が少し赤くなってる気がする。
「ライも恥ずかしい?」
「違う、くすぐったいだけだ」
「赤くなったよ」
「それは」
ライが私に覆いかぶさり顔を近付けると、ギシッとベッドが音を立てた。
「興奮してるからな……こんな風に、目の前に好きな女が横たわっていれば当然だ」
がぶりと大きく口を開けたライに唇を食べられて、あっという間に口内を蹂躙された。
「んんっ、あっ、ふぁ……、あ、凄い、こんなとこにもきんに……ぁっ!」
しがみ付いたライの背中の筋肉を撫でると、ぬるりと舌が耳朶を這った。
「好きに触ってろ」
そう言うとライは私の耳朶をしゃぶり首筋に何度も口付けをして吸い上げる。
「あ、や……!」
そんなこと言われても出来るわけがなく。
ライは私の身体中に唇を、舌を這わせ、両手で胸を円を描くように揉みしだいた。時折指先で頂を弾かれ、摘ままれ、押さえられない甘ったるい声が上がる。自分のものではないみたいで恥ずかしい。
「触れないならこっちの好きにさせてもらうぞ」
そう言うとライは私の身体をくるりと回転させてうつ伏せにした。
すぐに項に口付けられ、吸い付かれる。
ちゅっ、ちゅっといくつも口付けが落とされ、ビリッと走る刺激に身体が震えた。ライの大きな掌が後ろから差し込まれ、ずっと胸が弄られている。
「や、ヤダ、胸ばっかり……!」
「んん? 他を触って欲しい?」
ライが身体を起こし、背中に感じていた熱が離れると途端に寂しくなる。仰向けになろうと顔をライに向けると、ライのごつごつした指が背中をなぞった。
「んあっ!」
「背中弱い?」
上から下へ、背骨をつつっと指先でなぞり、腰のくぼみを刺激されて背中が仰け反った。ぞわぞわと痺れるような感覚にぶるりと身体が震える。舌先で背中をなぞりながら段々下に降りてくるその感覚に、大きく身体が震えた。
「やだ、なんかへん……!」
「大丈夫だ、変じゃない。ほら、腰上げて」
ライは私の腰を掴むとグイッと持ち上げた。
膝を立て、お尻を突き出すような格好に慌てて身体を横に倒そうとしたけれど、がっしりと抑え込まれ身動きが取れない。
「やだ! ライやめて恥ずかし……!」
暴れようとすると脚の間にぬるりと生温かい感触がした。
「ひあっ!?」
脚の間をべろりと舐め、じゅるっと音を立てる。
な、舐めてる!?
恥ずかしさが勝ってとてもじゃないけど平気ではいられない。
「やだやだ、らいだめ!」
枕に顔を埋めて叫んでも、ライは動きを止めない。大きな掌は私のお尻もやわやわと揉みしだき、身体を駆け抜ける感覚に膝がガクガクと震えてきた。
脚の間から顔が離れ、ほっとする間もなく、また身体がひっくり返される。
視線を向けると、私を見ながらグイっと口許を拭うライと目が合った。カッと顔が熱くなる。
そんな私に構うことなく、ライは大きく私の脚を開いた。思わず手を伸ばして脚の間を隠そうとしたけれど、ライの顔がすぐに脚の間に埋まった。
「ああっ!」
太ももをがっしりと押さえこまれ、逃げることも出来ない。ただ、ライの舌が、唇が、私でもほとんど触ったことのない場所を唇で食み舌で舐め上げる。そしてやがて、茂みの中に隠れていた蕾を口に含んだ。
ライに蕾を唇で食まれ吸い上げられながら、あわいに指が差し込まれた。
掻き混ぜるように動かすだけでぐちゅぐちゅと水音が響き、私の羞恥を煽る。でも、今まで感じたことのない感覚が、身体中を駆け巡り何かがせりあがってくる。
もどかしくて腰が揺れる。
片方の太腿を押さえるライの掌がやけに熱い。
熱心と言っていいほど私の脚の間で蕾を吸い上げるライは、あわいに指を何本も出し入れする。脚の間にあるライの赤い髪を掴んで、目の前がチカチカするのをどうしたらいいのか分からない。
片方だけ自由だった脚がビクビクと震え出した。
ライが口に含んでいた蕾を舌で激しく弾いてきつく吸い上げると、目の前が真っ白に光り、ピンと伸びた脚がシーツを蹴った。
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