ちょっと待ってナニソレ!

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ちょっと待ってナニソレ!

   視界が、ぼんやりと霞んでいた。  はっと息を吐きだすと、頭を優しく撫でられる。 「……ユイ」  優しく響く声に視線を向けると、ライが緑の瞳を細め私を覗き込んでいた。 「らい……」 「ん。ちゃんとイケたな」 「イケた……?」 「ビクビクしてる。……それでも痛いかもしれんが」  あわいに差し込まれたままだった指が、グッと私の中を押すと身体が過剰に反応して背中が仰け反った。  ちょっとやめてほしい。力が出ないし敏感になってる。    ライは身体を起こしてふーっと長く息を吐きだした。  まるで身体から湯気が出ているかのようにしっとりと汗ばんだ身体は上気して、腕や首の血管が浮き上がっている。目許を赤く染めたライの顔は、これまで見たことのない表情。  ……違う、この顔、知ってる。  王都に来てから何度か見たことのある表情だ。  ライは前を寛げると、大きくなった自分のものを取り出した。  ……ちょっと待って欲しい。ナニそれ。 「ら、ライ……」 「大丈夫、気を付ける」  気を付けるって何を!? 「そ、そんなの無理! また今度!」 「また今度ってなんだ! その方が無理だわ!」  身体を捩って逃げようとすると、がっしりと腰を押さえられた。脚の間にいるライの身体で、大きく広げられた脚を閉じることが出来ない。 「待って待って待って! まっ……! んあっ!」  脚の間にライが熱杭をぐいっと擦りつけた。何かが引っ掛かってさっきまで散々刺激されていた蕾を擦り、びりびりと刺激が走った。  ライはそのままぐちゅぐちゅと私の脚の間で熱杭を何度か擦り付け、ぬるりと光った熱杭をぐっとあわいに押し当てる。そこに感じる質量に、思わず息をのんだ。   「ユイ」  ライは私の名前を呼ぶと、ゆっくりとあわいに侵入し隘路を押し進めた。 「!!」  指とは全く違う質量が身体の中を進んでくる。さっきまでぐちゅぐちゅと音を立てていたそこは、今は固く閉じたようにライの侵入を拒んでいる。 「……ユイ、大丈夫か」  ぎゅっと目を瞑っていると、瞼に口付けが降りてきた。目を開けると額に汗を浮かべたライが、私を見下ろしている。 「だ、いじょうぶ……もう、入った?」 「まだ先っぽだけ」 「ウソデショ……」 「痛いか?」  ぶんぶんと首を振ると、ふわりとライが笑った。  わ、その笑顔久しぶりに見た気がする。  その笑顔にきゅんと身体の奥が疼いた。 「ユイ」  ライはまた優しく唇に口付けを落とした。ちゅっと音を立てて離れると、今度は鼻先に。頬に、こめかみに、顔中に優しく口付けを降らせてはむっと耳を食んだ。くすぐったさに身を捩ると、ぐっと腰を押し付け、そして少し引いて、ゆっくりゆっくり隘路を開いていく。 「んんっ!」 「痛いか」 「い、たくない……」  何かが引き攣るような感覚はあったけど、思っていたほど痛くない。まだ最後まで入ってないからだろうか。  おなかの中に感じたことのない圧迫感があるだけだ。  どうなってるんだろう……どこまで行けば最後なの?  そっと手を自分のお腹に当ててグッと押してみると、ライがうっと呻いた。 「あ、ごめ……」 「おい、余裕だな?」 「ちが……え、あ、なんで……」  ぐぐっとお腹の中が更に苦しくなった、はっきりとライの形が分かる。  え、おっきくなった? 「……痛かったら止める」  ライは私の頭を撫でて額に口付けを落とすと、身体を起こして私の太腿を持ち上げ、今度は長く深く、息を吐きだした。  私を見下ろすその金色が滲む緑色の瞳と目が合うと、ライはそのままグッと一気に私の奥を強く突いた。 「ひぁっ!!」  ドンッと強い衝撃が身体を駆け抜けた。  目の前がチカチカと瞬く。痛みは走ったけど、圧倒的な息苦しさが勝っている。  息苦しさを逃がしたくて仰け反り息を吐きだすと、はっきりとライの形が分かった。中でビクビクと震えている。目を開けてライに視線を向けると見たことのないギラギラとした視線が刺さる。  これは、興奮している顔だ。  私に、ライが興奮してる。  そう思うと急に私の中でぎゅうっと愛しさが溢れてきた。  これまで、私なんてライにとってそんな対象にならないだろうと思っていた。眼鏡の私が、ただの村の幼馴染の私がライとどうにかなるなんて思った事もなかった。  なのに今、ライが私に興奮している。 「ライ……!」  名前を呼び手を伸ばすと、ライはすぐに私に覆いかぶさり、噛みつくような口づけをする。激しく口内を蹂躙しながらゆるゆると腰を動かし。私を労わるように気遣ってくれるライに、また愛しさがこみ上げる。お腹の中がギュッと蠢き、ライを捉えたのが分かった。 「ユイ」  ゆっくりだったライの動きが段々と早く激しくなり、私の中を擦り掻き混ぜた。ぐちゅぐちゅと大きな水音と肌のぶつかる音が部屋に響き、でもそれ以上に私の嬌声が大きく上がる。ライの興奮している息遣いや時折ぽたぽたと落ちてくる汗が、さらに私を高みへと押しやった。 「ライ、ライ……!」  脚を肩に掛けられ、横を向かされ、最後には後ろからも突き上げられ、何度もライに名前を呼ばれて、私はその逞しい身体にしがみ付きながら、いつの間にかベッドへ沈むように眠りに落ちていった。
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