第二章 模倣

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*  可愛い子ってそれだけで得しているよね。親の遺伝子が良かっただけだよね。何の努力もしてないのにね。  まあぶっちゃけ、もう美醜とかどうでもいいんだ。人間ごっこをやめるんだ。もう人間をやめるんだ。  ナオちゃんに倣ってクラスメイトを殺そうと思う。すごいよね。ナオちゃんはクラスメイトに毒を盛って殺したんだよ。普通、そんなこと思いつかないよ。  クラスにめっちゃ可愛い子がいるんだ。彼氏もいるんだよ。いいなあ、愛されている子は。犬の次はそいつを殺そうと思う。ペットボトルにタリウムでも入れてさ。  どうすればいいのかな。草ヶ谷先生がもっと具体的に書いてくれたら、やりやすいのに。  わたしは先生の小説のファンだけど、こういうところはテキトーだなって思っちゃう。ていうか、草ヶ谷先生がそんなこと知っているはずがないか。
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