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拝啓、呪われし姫様へ。
割れるような光輝くような、そんなエフェクトを散らした悪魔の男が安らかな表情で消えていく。
王子よ、よくぞ私を倒したな_____・・・。
そんな言葉も最早微かにしか聞こえなくて。
任務を達成するため彼のドロップした鍵で檻を開ける。
王様の仰っていた捕らわれの姫がこの後ろを向いた人物たちなのだろう。
「姫様方、今助けに参りました!」
「「「「「まあ、嬉しい!ありがとう、王子様!」」」」」
体が震えそうなのを我慢しながら姫様に向かって礼をする。ついでに、自己紹介も。
「私、ユキノ・フォン・オルゴと申します。失礼ですが、名前を伺っても・・・?」
「レミーラ・ギルガルでしてよ。レミィとお呼びになって。こちらのエーミィ・・・エミーラ・ギルガルは私の片割れですわ。」
「初めまして。エミーラ・ギルガルといいます。」
愛称を呼ぶなんて恐れ多いので、レミーラ様、エミーラ様と呼ぶことにしよう。
レミーラ様は自分を持っている方で、エミーラ様は大人しそうな方である。
後ろには群青、桃、橙のドレスを纏った方がいて、そちらの方々にも名前を教えてもらった。
「アルリィ・ピノミケルですわ♡気軽にアルリン♡とお呼びなさって、王子様♡」
「ロメン・パルリーリンク。・・・ロメ、って呼んで。」
「イチノセ・ナオラルです~!ナオと呼んでくれたら嬉しいです~!」
アルリィ様もロメン様もナオラル様も代々続く伝統ある国の姫様だ。
特にナオラル様の国は一代で成り上がったという伝説的なものも残されているし、・・・とんでもない方々を助けてしまった・・・。
っと。
王様からの依頼の内容を一応伝えておかなければ。
「あの、レミーラ様、エミーラ様・・・私は貴方様のお父上に命じられてここにやってきたのです。できれば、その、城まで送り届けさせてもらっても・・・」
「あら、ありがとう。そう、よねエーミィ、お父様達が心配してるわよね・・・」
「そう、なのですね。皆様、今日はギルガル国に泊まっていってください。部屋は手配するので、王子様も!」
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