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3人でトイレに入ると相変わらずガラガラだった。
私はさっとトイレを済ませて洗面所に向かった。
さっきまでの興奮がまだ冷めていないのか、頬が若干赤らんでいる気がする。
少しの間鏡を見つめているとタマが出てきた。
「おっ、鏡なんか見つめちゃってどうしたんだい。」
「いや、目になんか入った気がして…」
「大丈夫?」
「うん!」
ピロン
あれ、私のかな?と思ったらタマが叫んだ。
「ええっ!!ちょっとちょっといっちゃんー」
「ビックリしたどうしたの?」
するとタマはスマホ画面を見せて、
「蔵原くんがさ、今近くにいるからちょっと会えない?って!私さっきストーリーあげたの見たらしくてさ!」
なんと偶然、これはもう是非付き合って欲しい。
「行ってきなよ、タマ。」
いつの間にかトイレから出てきていたはやてがタマの肩をポンポンと叩いた。
「マジ?ほんとごめんね。行ってくる!!」
タマはダッシュで飛び出して行った。
「はは笑 タマは騒がしいね。」
そう言いながらはやては手を洗っている。
その背中がふいに寂しく見えて、私は思わず抱きついた。
「どうした?」
はやてが手を止めて聞いてくる。
「続き、は?」
ハンカチを取り出して手を拭きながら、はやてはこっちを向いた。
「今日、泊まり来ない?」
えっ
まさかの提案に私は驚いたものの、嬉しくなる。
「今日親いなくてさ、1人なのも寂しいし…」
「うん、行こっかな。」
「ありがとう。じゃ、2人のとこ行こう。」
私は内心とても嬉しかった。
でもそれと同時に、私たちの関係って何なんだろうとふとした疑問も抱いていた。
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