5人の日常

2/3
前へ
/24ページ
次へ
今日は久しぶりに5人全員が揃った。 夏休み前から度々集まっていたが、全員が揃ったことは中学校を卒業して以来1回もなかった。 コウはとにかくサッカーで忙しいからほぼほぼ遊ぶ時間が無い。 シノは良く寝坊をかます遅刻魔。 タマが1番5人のお世話係でだいたいいつもいる。 はやてはとにかく面倒くさがりなのでたまに予定をすっぽかす。 私はまあまあ参加してる方だと、思う。 今日ははやてだけが遅刻していたのでまたすっぽかしたのかと不安になったが、無事に揃った。 「いやぁ、ほんっと久しぶりだなぁ。俺全然来れねぇからなぁ。」 「コウは忙しいからね〜どっかの誰かさんとは違って。ね?はやてさん?」 タマ姉さんがはやてを問い詰めている。 いつもの光景だ。 「えぇ?そんなに言わなくてもぉー。勘弁してよータマ姉〜。」 ズビシ。 タマ姉チョップがはやての頭に炸裂し、爆笑の渦が巻き起こる。 「そんなことするから彼氏できないんだよ〜。暴力はんたーい。」 ふざけて私が言うとシノとコウとはやては腹を抱えて笑い、タマチョップが私にも飛んできた。 するとコウが、 「でもタマみたいなやつはモテるっしょ?どうなん?いっちゃん。」 と聞いてきた。 確かにタマはモテる。 面倒見が良くて、顔も行動も可愛い。 たまに抜けているところがあるけれど、今までも何人もが彼女を好きだと言っているのを聞いたことがある。 「いやぁタマはほんとに昔っからモテるよ。 高校でもいい感じの人いるもんね?」 するとタマが急に顔を赤らめて、 「ちょっ、なんでそれ言っちゃうの~。 言わないでって言ったじゃーん。」 「えー?いい人いるんだぁ?もっと聞かせてよ、タマ姉さん。」 そうはやてがニヤニヤ顔で聞くとペラペラ喋りだして今日はほとんど恋バナだった。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加