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第一話 自作自演
side奏時
俺と未来は中学生になった。
あの虫とって事件以降、話はするようになったが特に付き合うとかそういう進展は無い。
中学ではサッカー部に入った。
部活初日、部活終わりに突然2年の先輩達に囲まれた。
「谷ってさ」
「はい」
「1年の斎藤未来ちゃんと仲良いの?」
「え?…まぁ…小学生の時、同じクラスで…」
「え?!まじ?!」
嫌な予感がした。
「実はさぁ、俺ちょっと気になってて紹介してくれないかなぁ?」
「あ、俺も!」
そう言って先輩達は未来を紹介しろと詰め寄ってきた。
そこに小学生からの友人で同じサッカー部に入った加藤がやってきた。
「先輩達、谷は未来ちゃん狙ってるんで駄目ですよ。」
ニヤニヤしながら加藤が先輩達に告げると俺は顔を真っ赤にしながら加藤を睨んだ。
「おまっ!!余計なことを…」
先輩達は「なんだー!」」「そう言うことかぁ。」「さ、着替えよ着替えよ!」「お前もがんばれよ」などと口々に言いながら校舎の方に向かった。
加藤が肩に手をぽんと置く。
「あはは。良かったじゃん。ライバル減って」
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