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「店を夜中の1時に終わって、楓は由美と一緒にマンションに帰った。
彼氏はビールを飲みながらテレビで映画を見ていた。
『お待たせ! 楓ちゃん。ビールね』
由美は、そう言いながら彼の横に座った。
妹さんはマンションをお店と勘違いしていたらしい」
「……妹はマンションとお店を勘違いする程、酔っぱらっていたの?」
弘美が首を傾げながら尋ねた。
「そこの所は、よく解らない。
楓の彼氏は最初は、戸惑っていたが楓の目配せで話を合わせた。
妹さんは、その夜も明け方にこっそり抜け出して消えて、次お店に来たのは6日後だったらしい。
由美さんを店に紹介した楓さんも複雑な
心境だろうね。
ナンバー1の座を由美さんに奪われてしまったんだから。でも、一週間に2回ぐらいのペースで顔を出すし、正常でないから内心ホッとしているのかも」
小田は楓から聞き出した一部始終を自分の感想を加えて弘美に話した。
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