4レッツショッピング!!!

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その後、何故か、店員におすすめの服を強く進められたり、 道を歩けば、女が騒いでいた。 「あの人めちゃタイプー。」 「マジ?一番背の高い人、まじかっこいい。」 「名前だけ聞こうかなあ。」 「真ん中の女の子、キルメニイ先輩じゃん。」 「マジ美貌分けろって感じ。」 海月は、どうやら、ちょっとした有名人のようだ。 海月は、というと、真顔で前を向いている。 「あの頃の玄瑞のようだな。」 九一の言う、あの頃。 1864年、元治元年の京で玄随は、有名人だった。 「街を歩けば、壬生狼に追いかけられ、 鴨川のほとりをを歩けば、町娘に騒がれ、 藩邸を歩けば、晋作においかけられ。」 「いやあ、懐かしい、愉快な日々でしたねー」 「玄瑞だけだと思うが。」 「そうですか?」 笑うと、人の良さげな垂れ目がちの目が目立つ。 それでいて爽やかな笑みなのだから。 「あっ、晋作くんたちではないですか??」 「藍が疲れ切ってるね。」 「・・・お腹が空いた。」 「男でしょ。我慢したら。」 「確かに小腹が空きましたね。」 やっぱり、玄瑞は、話すと体力を消耗する。 これもあのころから変わらなかったりする。
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