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「そっか、そういうのもあったのか。でもどちらも現実逃避していないで向き合った方がいい事なんじゃないのかな?」
「そうかもしれないですけど、どう向き合ったらいいのか分からなくて」
「テニス関係の仕事に関しては応募して実際に受けてみたらいいと思うよ。希望通りになるかは分からないし、もし何か言われたら面接などの練習として受けているとでも言ったらいいんだよ。もし内定を貰えたら最終的に自分がどうするか考えたらいいんじゃないかな」
「ねえ、彼氏って年上? 私の知っている人?」
「麻耶、うるさい。就職活動は経験も大事だからいろいろな企業を受けてみたらいいよ。その方が自分の可能性を広げられるしね。彼氏の事はゆっくり相手と話をするのが1番の解決策じゃないかな? 自分だけの問題じゃないからね」
「なるほど・・・ありがとうございます。少し考え直してみます」
「ゆっくり考えて。自分なりの答えを出したらいいよ、後悔はしないようにね。それと無理はしないで何かあったら話を聞かせてね」
「はい」
「ねえ、私の質問にも答えてよ!」
「・・・・・・わかったよ」
そこからは麻耶の質問攻め。さっきまで泣いていたのが嘘のように楽しそうだった。
久しぶりに麻耶と一緒に帰り、最後に念を押されるように何かあったら話をするようにと約束をしてから別れた。
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