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27th
今まで自分の中で抱えていたものが人に話すだけでこんなにも軽くなるのかと思えた。
両親と教授には本命企業への練習としてテニス業界へも志望すると伝え、本命企業と業界が全く違うがテニスの経験がある事を理由に強引な手ではあったが了承を貰えた。
次は住吉コーチとの事。自分のせいで予定を白紙にしてしまったのだからこちらから代替案を出さなければ。
メッセージで会って話をしたいと伝えると今から会えないかと返信があった。
一瞬迷ったがこのタイミングを逃したらいつになるかも分からないので近くのコンビニで会う約束をした。
ちょっと就職活動で必要なのがあるから出かけると声を掛けて家を出た。嘘の書類を持ちコンビニへと向かい、住吉コーチの車が駐車場の端に停まったのを見つけ近寄った。
助手席に乗り込むと不安そうな表情の住吉コーチと目が合った。
「すいません急に会いたいなんて言って」
「大丈夫だよ。それより何かあったの?」
「その、この間デートの約束を一方的に断ってしまってすいません」
「その事なら気にしなくていいよ。それよりも選考に通って希望の企業に行けるなんて凄いよ、おめでとう」
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