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謝罪のメッセージを送ろうかと思ったが文章が思い浮かばずやめた。
シャワーを浴びて気分をすっきりさせたらもう1度メッセージの言葉を考えようと思って部屋に戻ると麻耶から内々定を貰えたとメッセージが届いていた。
『おめでとう。今度お祝いしないとね』
『ありがとう。今って少し話できる?』
珍しく麻耶が通話をしようというので大丈夫だと伝えた。
「ごめんね急に」
「大丈夫だよ。内々定おめでとう! これでひとまず安心だね」
「うん、それで蒼にこの間の事謝らなきゃと思って」
「この間の事?」
「大手からもテニス関係の企業からも内々定を貰っているのに悩んでいる蒼に贅沢者だって言った事。あの時は自分が就職活動上手くいっていないからって八つ当たりしちゃったからさ」
「でも確かに麻耶の言う通りだと思ったよ。だから気にしないで」
「違うよ。だって蒼が頑張ったから両方から内々定貰えて、でも将来の事を考えてどちらを選んだらいいか本気で悩んでいるのにあの言い方は間違っていた。さっき先輩にも内々定を貰えたって連絡して蒼の事も伝えたんだけど、その時に怒られちゃったんだ。本気で頑張った人になんでそういう言い方するのって。それで謝らなくちゃと思って、本当にごめんね」
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