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「しょうがないな、面白そうだからいいよ」
「住吉コーチ試合しましょう。1ポイントだけです」
「え? 今から?」
ボールを持ちサーブの構えをする。
「じゃあ始めるよ」
国枝コーチの号令とともにサーブを打ち込む。疲れているのと戸惑っているせいか住吉コーチのボールは甘い。
それを叩きこむがさすがに打ち返される。それでもボールを追っていくが負けた。
「もう、蒼ちゃん負けたらだめだよ」
「そんな事言われたって・・・」
「これは何のための試合だったの? あと、ボールに何か書いてあるよね?」
「私が勝ったら見せるつもりで書いたんですけどね」
「じゃあ俺が勝ったから、そのボールを見せて。勝った時の条件は決めていなかったでしょ?」
しまった、その条件は決めていなかった。
仕方なくボールを渡す。
「ごめんなさい・・・?」
「この間はごめんなさい。せっかくのデートだったのに八つ当たりみたいな事ばっかりして嫌な気持ちにさせてしまったし、それから避けてばっかりだし」
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