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第6章 曹爽の暴走。
曹爽と夏侯覇は、
意外に仲が良い事もありまして…
夏侯覇「また来たのか?」
曹爽は家族を伴い夏侯覇と曹香の暮らす屋敷にも度々来ておりました。
曹爽の妻はどことなく曹香に似ている雰囲気がありまして…
夏侯覇「お嬢に似ている人を連れて来たのか?」
夏侯覇が曹爽に対して尋ねるくらい
似ていたのでございました。
その夫人は、
劉茜…
字は美雨でした。
劉茜「どうして殿方は貴女の事ばかり気になさるのでしょうか?」
実は元服したすぐの字は万姫だったのでございます。
実のところ…
郭淮と曹香の祝言が確約された時、
夏侯覇と劉茜の祝言も確約されていたので劉茜の父親は夏侯覇が気に入るように娘に曹香と同じ字を付けさせたのでございました。
結果としては曹爽にひと目ぼれされ、
字を美雨に改めはしたのですが…
夏侯覇「仲良くして下さいよ、
俺の妻は未来永劫お嬢だけだと決まっているのだから…」
夏侯覇と曹爽の仲は蜜月でしたが、
次第に曹爽はその本性を明らかにし…
曹魏の実権をその手に握り始めたのでございました。
曹芳の名前を借り気に入らない人の粛清を行う事など日常茶飯事でした。
郭累「これを見過ごしていては曹魏は荒れるばかり…何とかしなければ…」
今は亡き曹叡からその才色兼備なところを見出され愛しまれていた郭累は、
皇太后になっておりました。
司馬懿「皇太后様、この仲達に御用とは如何なる事にございましょうか?」
こうして…
郭累は司馬懿を始めとする司馬一族に曹爽を倒すように命じました。
夏侯覇「お嬢、俺達はここにいられないかもしれない。」
時は西暦249年01月01日。
司馬懿によるクーデターは成功し、
曹爽一族はその命を散らしてしまいました。
しかし…
その余波は夏侯覇と曹香をも飲み込もうとしておりました。
それは…
夏侯覇「郭淮が西征将軍に任命された?」
西暦219年、定軍山の戦いにて討ち死にした夏侯覇の父親である夏侯淵がかつてその座に任命されておりましたが…その死以来空位となっておりました…。
夏侯覇「お嬢、
いよいよやばくなったなぁ…」
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