36 は~い パキラだよ~ 2023/08/25(金)

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36 は~い パキラだよ~ 2023/08/25(金)

814d493e-0877-4f42-bbb7-c92faf4fdcf0  話は8月にさかのぼる・・。  朝、洗濯物を干していると、突然パキラが何か言った気がした。何だ?すると、また声がする・・・。 「まっじ・・・」  なんだ?パキラ、おまえ、しゃべれるんか? 「まっじ・・・。まじよおっ!」  え?何のこっちゃ? 「いつも、朝、根っこにかけてくれるやつだよ」  ああ、みずか、水ね。まっじね・・・。ちっと待ってろ・・・。  まったくこいつ、明るいとこへ移動して欲しいとか、暖かいとこに持って行ってくれとかいろいろ言うくせに、水の事になると、はっきりしない。  今日、やっと、水について話しはじめた。『まっじよお』って。  俺はパキラの根っこの周り全体に水をかけた。コップ半分ほど。  ほら、まっじをかけたぞ。窓際に置くからな。あと何をして欲しい? 「ちっちゃい枝のさき。かれてるよね。そこがかわくんだよ~。  ふとい枝を切って、白いのぬったよね。あれと同じにしてね~」  わかったよ。ちっと待ってろ・・・。 8187580f-8c78-4c5f-be89-da14eb35c6f1  俺はタイルの目地用接着剤と、蔓手花鋏(つるてはなばさみ)(植木鋏)を持ってきて、枝先の枯れた部分を鋏で切り落し、切り口に目地用接着剤を塗った。  目地用接着剤は耐水性だ。水を通さない。枝からの蒸散を防げる。 「ふうっ~。やっと、枝がかわかなくなったあ~。これで葉がのびるよ~」  パキラはそう言って、窓辺の日光の間接光を浴びている。  伸び過ぎた幹を途中から切って葉芽が三つ出た後、一番上の芽が太くなって伸び、それより下の二つの葉芽が2ミリくらいで、その後伸びていない。パキラの説明から判断すれば、小枝が乾いているということだ。  さてさて、今後どうなるのだろうか?
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