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「あ!」
お母さんの思い出したかの様な声に顔を上げる。
「そう言えば、百望に紹介してなかったよね。紹介しとくね。こちら、葉山美月ちゃん。学園内取締委員会の委員長よ」
「えっ!委員長さん!?」
すると、美月先輩は笑った。
「あはは。そんなに驚かないで。1年しか変わらないんだから」
1年……?
「てことは、2年生なんですか!?」
「そうだよ」
「2年生なのに委員長なんですか?凄すぎませんか!?」
会話が弾む。
けれど放送が鳴り、会話が途切れる。
「お待たせ致しました。フェアリーテール測定が終了致しました。クラス分けに関しましては、後ほどご案内させていただきます。続きまして、ペア更新の儀式を行います。新入生の皆さんは席にお座り下さい。」
放送が終わると、元のように椅子があった。
「百望ちゃん、また後でね」
そう言うと美月先輩は去っていった。
私はさっきと同じ椅子に座る。
お母さんは仕事に戻る。
すると、また放送が鳴る。
「これより、ペア更新の儀式を開始致します。つきましては、ペアの方が新入生の前に行きます。新入生の前に生徒がいない場合は、同級生の生徒がペアとなります。では、2年生以上の方は新入生の前へお進み下さい」
その放送を合図に先輩達が動く。
周りを見渡していると、私の前で足音が止まった。
顔を上げると見しった人がいる。
「美月先輩!」
「あはは。いったでしょ?また後でねって」
確かにさっき言っていた。
けれど、私のペアの相手だったなんて。
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