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そんな事を考えていると美月先輩を呼ばれる。
「百望ちゃん、ルール決めようか」
「ルール、ですか?」
「そうルール。気を使い過ぎるのも大変だし、疲れるでしょ。例えば……敬語禁止とか!」
「えっ!敬語禁止って先輩とか先生には敬語を使わないと……」
「違うよ。私に対してってことだよ。1つ目が敬語禁止で、2つ目が先輩付けすること禁止、かな」
「えっ……と美月先輩……」
「あ!」
「なんですか!?」
急に声を上げる美月先輩にびっくりする。
「今先輩付けした!」
「えーと、ルールって今からですか?」
そう聞くと「今から」と返される。
「えーと、絶対ですか?」
そう聞けば「絶対」と返される。
それから時間のある限りルール決めに時間をかけた。
時間をかけれるのも寮に来るまでの間で次の予定だった学内見学まで済ませてしまったからだ。
「これで決まりね!」
そう言って紙を壁に貼る美月先輩。
「本当にやるんですか?」
「百望!」
「あっ!」
ルールの紙を見る。
『その1互いに敬語禁止
その2互いに名前呼び
その3互いに仲良く
破ったらジュース奢り♡』
さっき私はその1を破ってしまった。
「百望ジュースね」
「はーい」
美月先輩……美月が話しやすい先輩で良かったと思う。
「あっ!そろそろ第1の授業が始まる!教室行くよ!」
美月に手を引かれながら教室まで走る。
教室に行き席に座る。
「はぁ……はぁ……あの……美月先輩……」
「百望まただよ」
「えー!ここでも!?」
「ここでも」
冷静に返されると従うしかないと思ってしまう。
「えっと……第1の授業って何をするの?」
「第1の授業は互いのフェアリーテールを知る授業だよ。この授業を元にして毎日のペア授業が変わるんだよ」
「なんか、大変そう……」
すると、美月が名前を呼ばれて返事をする。
「おっ、美月もこのクラスなの?」
「最悪……颯太もこのクラスなの?」
「そうだよ……その子がペアの子?」
私の事だろう。
「始めして。西田百望と言います。」
「僕も初めまして、でいいのかな。さっき司会をしていた須賀颯太です。で、こっちが僕のペアの子だよ」
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