Happy 30th Birthday,Ayami

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無視して歩くが、すぐに前に回り込まれた。 「退いてください」 こういうのは、あや実が先にちゃっちゃと対応してくれる。 「スッゴク可愛い子と、綺麗な子が歩いていたら目立つよね」 「一杯だけ、付き合ってもらえない?」 「絶対に嫌です。退いてください」 考える素振りも、一瞬の間もなく言い切るあや実には愛想のカケラもない。超絶美人がこれをやっちゃう…だから知らない人は冷たい印象を持つのだ。 「えぇ~お友達だけでも、どう?」 「「嫌です」」 「チッ…アンタさ…ちょっと綺麗な顔してるからって、お友達の自由まで奪うことないんじゃないの?」 嫌です、と私とあや実の声が揃うと、男の一人があや実に一步近づく。 「ゲスいわね」 あや実は自分のわずかに後ろへと私の手を引く。 「なんだ、アンタ?」 「あなたたちこそ、何?食事中に私たちの会話を耳にして、追い掛けて来たのでしょうけれど…」 このあや実の言葉で男二人が勢いを無くす。 「ナンパしてくる程度の男には困っていません。わかったら、道をあけて」 「そうよ、あけなさい」 ここで自分が横に回らないのがあや実で、便乗するのが私。 男二人が避けたところで私はあや実に腕組みして、真っ直ぐ真ん中を通り過ぎる。 「あや実、今夜も最高」 「月乃は気づいてなかったかもしれないけど、月乃の後ろに座っていた男たちよ。あんなのいらないに決まってるわ」 「うん。明日の土曜日、一緒に結婚相談所へ行って、同時によーいどんしようね」 「全く同じ条件で登録ね」
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