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出会い
午後11時。
星がキラキラと輝き、まんまるの月が昇っている。
比較的明るい歩道を歩き、居酒屋へ足を運んだ。
暖簾をくぐり扉を開けて中に入ると、高校の顔馴染みの人たちが座っていた。
その席にある座布団の席に座り、周りの人たちと会話する。
俺はその間、ビールと枝豆、唐揚げを注文した。
色々な会話をしていたら、注文したものがやってくる。
同級生1「ねー、知ってる?この間△△賞受賞取った作家って同級生らしいよ」
同級生2「え?嘘っ。今日来てる?」
同級生1「来てないのよー」
同級生2「名前なんて言うの?」
同級生1「佐藤直也」
同級生2「えー、知らない。てか、直樹くんと名前にすぎでしょ」
同級生1「そーそー、最初双子かと思ったもん。すごいよねー」
同級生2「血、繋がってんじゃない?」
同級生1「ねーっ!佐藤直也と血繋がってないの?」
直樹「繋がってない!!」
同級生2「えー、何怒ってるのよっー!酔っ払ってる?」
俺は誤魔化すようにビールをがぶ飲みし、テーブルの上に強く置いた。
直樹(なんで来ないんだ、佐藤直也)
高校卒業後、初めての同窓会だと言うのに。
直樹(折角必死で仕事終わらせてきたのに……。まあ、あいつが同窓会なんかくるわけないけど、万が一ってことはあるし……)
同級生4「同姓同名じゃなくて、本当にあの佐藤直也が作家になったの?」
同級生3「あいつって超暗かったし現状が確かめられなんだよなー。そういえば、一時期佐藤直也と仲良くなって、その後喧嘩してたよな」
直樹「え?」
同級生4「あったあった!!あれビビったよな。超ざわついてたし。なつかしーっ」
直樹「あれは喧嘩というか一方的に……」
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