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5.末路
「さあ、先生。お薬の時間ですよぉ。
「もう、涎出てますよ? 吹いてあげますね。
「髭もだいぶ伸びてきましたね。今度わたしが剃ってあげますよ。
「そういえば『症状』もかなり安定してきましたね。この調子なら、そろそろお薬の量を減らしても良さそうです。
「でも、今度試してみたいお薬もありまして。ちょっと副作用で辛くなるかもしれませんが我慢できますか? ……大丈夫そうですか。良かった、断られたらどうしようかと思ってました。ああ、でも流石に断られることはないか。だって──。
「──先生はもう、わたしの大事なお人形さんですからね」
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