15.龍神の守り手

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「きゃああーー!」  わたしはオオカミ達の群れの中に飛びこんでいった。  ふわふわの毛がクッションの役割を果たしてくれたのか、龍戒石がなんらかの力をはっきしてくれたのか。  落下の衝撃はそれほど感じず、わたしは無事に地上に降り立つことができた。 「ありがと!助かった!」  わぷ!口の中に毛が入ったー!  わたしはオオカミの群れにお礼を言うと、地面に倒れているカケルの元に走った。   「カケル!しっかりして!」  カケルはヒトの姿に戻っていた。 「う……」  カケルの口からうなり声が聞こえて、ようやくほっと胸をなでおろす。  よかった……。意識はあるみたい。  しかし、安心している場合じゃない。 「どうしよう……」  山を覆っていた木々は二人が争っていた場所を中心として、らせん状に大きくなぎ倒されている。  遠くから消防車のサイレンの音まで聞こえてくる。  とんでもない騒ぎになってしまった。 「噂には聞いていたけど、龍戒石の力はすごいな」  いつの間にか起き上がっていたコテツくんは、感心したようにわたしの龍戒石を見つめていた。  わたしのゲキリンはカケルだけでなく、コテツくんをも貫いた。  コテツくんもヒトの姿に戻っていた。
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