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スサノオ降臨
俺は天海結城!山林小学校の五年生だ。今日は待ちに待った俺の誕生日、父ちゃんの帰りをいまかいまかと玄関で待っている。
『ただいま』
『お帰り!父ちゃん!誕生日プレゼントは?』
『おまえげんきんなやつだな。まだ誕生パーティーも開いていないのに』
『いいから、いいから早くプレゼント見せてくれよ』
『わかった。わかった。ほれ』
『やった!ありがとう』
自分の部屋に戻り父ちゃんから貰った箱をさっそく開けてみた。
『これがスマホか!さっそく陰陽師バトルフロンティアをインストールしよう』
スマホの画面をいじり、グーグルストアにある陰陽師バトルをインストールした。
『友紀の言ってた通り面白そうなゲームだな』
『さて、お楽しみのガチャを引きますか!グヘヘ』
ガララガシャ ピゅ~ん
UR スサノオ ババーン
『よっしゃーぁ!一周年記念のピックアップキャラが当たった!ラッキー』
『結城ーご飯よー』
『はーい』
スマホの画面を閉じ、リビングに向かった。
『結城誕生日プレゼント嬉しいか?』
『うん!さっそく陰陽師バトルフロンティアしてるよ』
『ちょっと結城ゲームしすぎないようにね』
『ああ、わかってるよ母ちゃん』
『それで、それでガチャは引いてみたのか?』
『うん!スサノオが当たったよ』
『おお、やるな?父さんは当たらなかったぞ』
『父ちゃんスサノオってどんなキャラなんだ?』
『ん?スサノオはアマテラスの弟で天界一の暴れん坊の神様だ』
『へぇー!強いの?』
『ああ、ヤマタノオロチを退治した神様として有名だな』
部屋に戻り陰陽師バトルフロンティアを起動させスサノオを育てていたら声が聞こえた。
『あーめんどくせ、なんで人間のガキと遊んでやらなければいけないんだ』
ゲーム画面でスサノオがたぶって見えだし、あくびをしたがらあぐらをかいてる姿が見えた。
『なんだ?バグかな?』
『お?おまえ俺の姿が見えるのか?』
『え?ゲームのキャラがしゃべってる!?』
『おまえ陰陽師のたぐいか?』
『陰陽師?俺は小学生だけど』
『いや、俺の声や姿が見えるってことはおまえ陰陽師の子孫だな』
すると部屋の窓がガタガタなりだし、角が生え人間の姿をしている生き物が入ってきた。
『なんだこいつ!?』
『そいつは鬼だな。おまえ使役ボタンが見えるか?』
『使役?』
さっきまで見えなかったボタンが点滅しながら光っている。そっとボタンを押すとスサノオが目の前に現れた。
『さぁっていっちょやるか』
スサノオは入ってきた鬼の顔面に右ストレートをぶちこみ鬼は倒れ、消えていった。
『なっ!』
僕はあまりの急展開に頭がおいつかず唖然としていた。
『ふぅーこんなもんか。坊主俺は眠たいから戻るぞ』
スサノオの姿がスマホに吸い込まれ、画面で横になり眠りだした。
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