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2つの扉を神々はそれぞれ担当し、交代で地上を見守ることにした。男神は新しい小さい門を、女神が古い月の門だ。しかし女神は、二度と男神に会えなくなることを嘆いた。しかしこの新しい世界よりも、大切にできるものなどない。そこで女神は、太陽のように規則的に空を照らすのではなく、自由に男神に会いに行くことにした。これが月が太陽と同時に見える理由なのだそうだ。
しかしこのときの太陽は月よりもかなり小さく、半月ほどの明るさしかなかった。これでは光が不十分だと、神は太陽に破魔の火を灯した。こうして今のように明るく輝き、天からさえも星々を遠ざけた。そして太陽が昇る明るい時間が昼、月が昇る暗い時間が夜と名付け直された。
そして破魔の火がない月が出ている間、星は地上に降りられるように狙っているのだという。だから夜の間は、なるべく外に出ないようにしなくてはいけない。
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