番外編 愛あるキズアト(1)

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「いいかもな。新しいピアスとか欲しい気ィする」 「ほんと? よかったあ!」 「よかった?」 「あーその……プレゼントにアクセサリー贈るのって、恋人らしいかなって」  照れた様子で頬を掻きながら陽翔が言い、つられて智也も顔が熱くなった。恋人としての自覚はあるのだが、不意打ちでこういったことを言われると弱い。 「とりあえずお店入ろっか?」 「だ、だな」  ぎこちなく相槌を打って店内に入る。  ピアスが陳列されているエリアに辿り着くと、陽翔は真剣な表情で商品を眺め始めた。 「智也はどういうのがいいの?」 「んー、何でもいい」 「『何でもいい』は一番困るヤツだよ……ほら、好みだってあるでしょ?」 「そうじゃなくって。ハルが選んでくれるなら何でもいい、つってんだよ」  ついぶっきらぼうな言い方になってしまったけれど、陽翔には伝わったらしく、嬉しそうに表情を和らげた。そして棚に目を戻し、じっくり商品を吟味していく。 「これとか似合うんじゃない?」
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