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平成の世が始まった20世紀終盤、バブルが崩壊し、誰もが先の見えない不透明な将来に不安を抱えていたそんな時代、めでたく晴れの日を迎えたひと組の男女がいた。新郎・原家達也28歳、新婦・彩佳、29歳。達也は“早生まれ”で、ふたりは高校時代のクラスメイトである。もっとも、その当時から交際していたわけではない。むしろほとんど接点がなかったといってもいい。その後、4年間の大学生活を経て、それぞれ別々の会社に就職したのだが、地域の商工会が主催した、新入社員向けの企業合同合宿に参加した際、4年ぶりに再会、高校当時はあまり意識することのなかったお互いの魅力に気が付きはじめに、ふたりで食事に出かけたことをきっかけに、ほどなく交際に発展していった。
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