ももたろう

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「それにしても、なんで学校に行くの?」 「リコーダー取りに」 「それで私も? なんで?」 「どうせヒマだろ?」 「まあ……」  サトミはなんだか不満そうだけど、僕は気にしない。小学校まで僕らの足で二十分かかる。一人で歩くなんて、退屈だ。 「あ、じゃあユカに声掛けたい!」 「えー、あいつんち、遠回りじゃん」 「良いでしょ――こっち!」 「はいはい」  僕は仕方なく、サトミの言う通りユカの家の方に角を曲がった。
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