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八重桜忍の率いる生徒会は評判は一言で素晴らしい。
大量の仕事をどうやって終わらせているのかわからないほど生徒会室はいつも整頓されていた。
生徒会の役職持ちはそれそれば個性はあるものの基本的穏やかフレンドリーで、仕事も相談もいつでも持ち込んできていいよという神対応をしてくる。
そんな素晴らしい生徒会のリーダーに置いてきぼりを食らったあげく、役職持ちとは関係ない生徒にお仕事を手伝っていただいてます実質寮のリーダーが通りますよ。うぅ、つらい。
生徒会室に到着した俺はそのまま応接室に通された。生徒会長じきじきに入れてもらったお茶を前で俺はこの無駄に清潔な生徒会室の空気に息苦しさを感じる。
「呼ばれた理由はわかるな?」
「いいえ」
理由などわかっているが、認めるわけにはいかない。まだ寮の組織はぼろを出してはいないし、ほかの組織がつっつけるほどの問題も今のところおこしてないはずだ。
「単刀直入に言おうか?」
「仕事はとど通りなく回っています。ご存知でしょう?」
「確かに。だが、先ほどの仕事。アリスや美月が持っていたのは明日期限のもの、総寮長はいないのにどうするつもりだ」
「副総寮長が代わりに行います」
「じゃあ、何故その資料や書類の運搬を東区寮長のお前がしている。副総寮長がいるならあいつがするものだろう」
そう、今俺がしている仕事は、区とついている寮長する仕事じゃない。総寮長と副総寮長の仕事だ。寮の組織は寮長6人をメインとして成り立っている。
総寮長 現在 内部生3年吾妻翠
副総寮長 現在 内部生3年坂本龍一郎
東区寮長 現在 外部生2年藤田灯季←俺
西区寮長 現在 外部生2年星宮渚
南区寮長 現在 内部生2年一路凛人
北区寮長 現在 内部生2年桐元蒼
区がついている寮長と総がついている寮長の仕事は全然違う。
区ついている寮長はその区でしか仕事がない。その区で起きている問題を解決したり、設備や点検、あとその区にいる生徒の要望を総寮長と副総寮長に伝えるのだ。
総寮長と副総寮長は区を持たない代わり区の寮長をまとめる。各区で起きた問題を校長や先生、生徒会、風紀に持ちかけたり、区の寮長にために資料や書類をまとめたり分けたりして届けてくれる。
まぁ、簡単に言ってしまえば、総寮長と副総寮長がクラス委員長と副委員長で、区の寮長が班リーダーだ。
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