6.麒麟の宝 ※

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6.麒麟の宝 ※

「んっ」 「ユエ……」  寝台に横にされ、ぎゅっと抱きしめられた。痩せて貧弱な俺の体に、公子は優しく優しく触れていく。綺麗な指が薄い肩を撫でれば、体が自然に跳ねる。全ての服が剥がされ一糸まとわぬ身になると、心細さに震えてしまう。 「泣かないで、ユエ」  公子は俺の頬に伝う涙を吸い、顔中にいくつも口づけを降らせていく。怖いような、切ないような気持ちがどんどん湧き上がる。  白い指が胸の小さな粒をつまみあげて捏ねた。口に含まれ強く吸われると、自分の口から甘い声が漏れる。 「んっ、澄王様……あ、赤子じゃないのに……」 「こんな可愛いものがあったら、赤子じゃなくても含みたくなる」  かっと頬が熱くなり、恥ずかしくて逃げ出したくてたまらない。優しく噛まれた胸の先は、じんじんと痺れていく。公子は、もう片方の乳首もそっと捏ねた。俺が小さな声を漏らすと、今度は代わる代わる舌先で舐めあげていく。  どちらの胸もじっくりと愛撫され、自分の雄が段々大きくなる。上を向くのが恥ずかしくて体を反らそうとすれば、大きな手がそっと雄に触れた。 「……っ! あっ」 「ユエは本当に素直だ。心も……体も」  人の手で触れられたことのない場所は、ゆっくりと上下に擦られただけで、たちまち弾けてしまいそうになる。 「あっ……あ、や……」 「そんな声を聞いていたら、こちらも堪えられなくなるな……」  緩急をつけて擦られ、快感が波のように押し寄せる。昇り詰めそうになるのを必死で堪えた。 (だめ。澄王様の前で粗相をしちゃだめ……)  唇を噛んでいると公子の手が離され、ぬるりとした油のようなものが股間に注がれた。ふわりと花の香りが漂い、胎の奥が疼く。 「……澄王様?」 「これは、滑りをよくする香油だ。ユエの体を決して傷つけないようにするから」  熱の籠もった瞳が目の前にある。公子は俺の膝裏を持ち、両足を左右に大きく開いた。白く美しい指がするりと尻を撫でて、奥の孔に触れる。 「だ、だめ! そんなとこっ! ……んっ」  公子の唇が自分の唇を塞ぎ、舌をねっとりと絡めてくる。頭の芯がぼうっとして何も考えられなくなる。ふっと体の力が抜けていくうちに、指先が後孔に入ってきた。
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