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「あぁ白雪姫。やっと見つけましたよ♪」
白馬に乗った王子こと僕は長い森の中を進んで、ようやく目的の人物、白雪姫を発見した。
しかし彼女は死んでいるように手を組んで寝ており、周りには七人の小人たちがいた。
「そこの小人さんたち、白雪姫さんを囲んで祈っているがこれはいったい……?」
「見れば分かるだろ!葬儀してんだよ葬儀!」
めちゃくちゃ鬼のように怖そうな顔をした小人Aの一人に怒鳴られた。ごめんなさいっ!
改めて見れば確かにそんな感じである。
白雪姫はベッドのように作られた薪の上に寝かされている。
そして小汚い服を着たいかにも間抜けそうな顔をした小人Bが、その手作りベッドにマッチに火をつけて燃やそうとしていた。
「っておいおい待て待て待てぇ!」
僕は馬から飛び降りその小人に飛び膝蹴りを喰らわせた。
間一髪セーフ。僕は白雪姫を守ることに成功した。
「おい、何してくれてんねんあんちゃん!」
関西弁を話す小人Cにつっこまれた。
「いやこっちが何してんねん!って話ですよ!」
「これはわいが皆に教えたニッポンの葬儀なんや。邪魔せんときぃ」
いやまずここニッポンじゃねーしっ!
てゆーか棺桶作れよ、丸裸じゃねーか!
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