第7話

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 とはいえだ、実際この人工魔物とやらの実力自体は中々のものらしく、参加者達が挑んでは投げられ、挑んでは投げられていった。  職員達がわざと転がっていったのは、余計な怪我を負わないってのもあったんだなあ。  しっかし、こっからどうやって収拾をつけるというのか? 私はお偉いさんの方を見た。すると別の職員と何やら話している様子。気付かれないように近づいて聞いてみようっと。 「上手くいきましたね。こいつの性能が認められれば」 「うむ、来年度の予算を期待できる。参加者諸君には悪いが。まあ、軽く傷を負う程度だし、それに参加賞も貰えるわけだから問題ないだろう」  何だとこいつら! 最近ロクに研究成果を上げてないからって、予算の為にこんな事してるのか?! 大体、参加賞ってただの駄菓子の詰め合わせじゃん! ふ、ふざけやがってえッ!!  魔物じゃなくてこいつらをブっ飛ばしてやろうか? そんな事をふつふつと心の中で思っている内に、戦況はどんどん悪くなっていった。  参加者達は何とか頑張って戦っていたけど、人工魔物はどうも学習能力があるようで、倒される度に動きが良くなっていくのだ。 「ああ、もうダメだー。俺達もう全滅だよー」 「ちくしょー。このまま好き勝手にされてしまうのかー」  頼むからその大根演技をやめろ職員共。  仕方ない、いっちょ私がカタを着けてやる。  そう考え腕を捲く……あ、今ウェイトレスの格好だから捲くる程袖が無いや。  ならばとスカートを捲り上げようとした時、私の前に誰かが現れた。 「ご、ご無事ですか?! コルニーさん!」 「えと、あなたは? ああ! ミエラ君!?」
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