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モノを抜いた後も離れたくなくて、大沼を抱きしめて肩に頭を預ける。大沼が猫みてえに身体をすり寄せてくる。
「すごい気持ちよかったよ、樹」
ちゅっ、とほっぺたにキスされた。幸せすぎて、頭がほわほわしてる。エッチっていいな。こんなに気持ちいいもんだとは、想像以上だ。
「俺も、マジ最高だった」
少し放心気味に言う。大沼のぬくもり。息づかい。汗くささ、唾液や精液のにおい。ぼんやり感じる。余韻がすごくて、なんも考えられねえ。動きたくねえというか、動けない。
「少し寝ようか」
そう言うとごそごそと身体を下へとずらし、俺の胸に顔を埋める大沼。その甘えた仕草に、俺達恋人になったんだなって、うれしくて。
「最高の誕生日だよ、ありがとう」
うん、とうなずく自分の声が遠い。
俺、生きててよかった。大沼に出会えてよかった。大げさかも知れねえけど、心からそう思った。
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